HSPが発達障害と診断される理由、モノマネ細胞『ミラーニューロン』

HSP

HSPと発達障害、症状が似ていることもあり、「診察する先生によって診断結果が違う」という話を何度か聞いたことがあります

なぜそうなってしまうのかはいろいろ考えられそうですが、一つの要因としてミラーニューロンという細胞が関係しているという研究結果があります、今回はそちらを紹介します!

みなとです!よろしくお願いします!

※この記事では、高田明和さんの『HSPと発達障害 空気が読めない人 空気を読みすぎる人』を参考にしています

『ミラー二ューロン』とは?

『ミラーニューロン』とは「脳の中の鏡」と言われています

イタリアの神経科学者リッツオラッティにより発見されました

他者の行動を観察しているだけで、自分もその行動を追体験しているかのように、鏡のような反応をする細胞だそうです

例えば、目の前にいる人が居酒屋でビール瓶を持ち上げたら自分に注いでくれるんだなと思ってグラスを差し出します、これはミラーニューロンが相手がしようと思っている行動を追体験し、自分なら相手のグラスにビールを注ぐだろうと予測し、自分がグラスを差し出すという行動が自然にできるわけです

この細胞は、HSPの人が特に発達している傾向にあると言われています

HSPの特徴である「共感力が高さ」「他人に影響されやすさ」はここから来ていると言えます、、、

HSPの人で映画を見て感情移入しすぎて大号泣する人いますよね〜

『ミラーニューロン』は<モノマネ細胞>と呼ばれている

この細胞は成長過程でものすごく重要な役割をしていると言われています

生まれたばかりの赤ちゃんは家族という社会の中で、様々な経験をしながら生きていく上で必要な能力を習得します

「学ぶ」の語源が「真似ぶ」であるように、赤ちゃんは見た人の行動を真似しながら少しずつ社会性を身につけていきます

このことから『ミラーニューロン』は「モノマネ細胞」と言われることもあります

このミラーニューロンが発達している人は、相手の行動を脳内の鏡により鮮明に映し出すことができます

そのため真似る力が高く、結果的に学習能力も高い傾向にあることも分かっています

なので、HSPの人は学習能力が高い人が多いのではないでしょうか?

(自分の周りのHSPの人は優秀で高学歴な人が多いので、個人的には信ぴょう性高いなと思っています)

それでは、次にミラーニューロンのデメリットについてお伝えします

HSPの子どもが発達障害の子どもの中で生活すると、、、?

相手とシンクロすることは必ずしも良いことばかりではありません、以前こんな記事を読みました

HSPの子どもが発達障害の児童が多い学校で生活するという状況がありました(詳細は省きます)

結果どうなったかというと、そのHSPの子どもが発達障害の特性を真似て行動するようになってしまったということがありました

状況としてはかなりレアケースですが、

そのHSPの子どもは、「一つのことに集中できない」「注意力が散漫になる」「新しい言葉を覚えようとしない」など、以前はなかったADHDの傾向がある人に見られる症状が発症するようになりました

これは発達したミラーニューロンが原因かもしれません

(ADHDの過集中や注意欠陥が良くないということではなく、HSPの子が以前できていたことができなくなってしまった、という意味で良くないケースとして紹介しました)

「ある病気が発見されると、その病気を持つ人が増える」

医学の世界では、「病気の発見はその病気の患者が増加する」と言われています

これについて根拠はあまりないみたいですが、一つ挙げるならミラーニューロンだそうです

最近は発達障害の傾向をカミングアウトする人が増えてきました

上で紹介した子どものように、優れたミラーニューロンを持つHSPの人は、それに影響されて自分もそうなってしまう人もいるかもしれません

発達障害が少しずつ認知され始めたことは嬉しいことですが、同時にHSPの人もそれに影響を受けて発達障害を疑われてしまうケースは今後も発生しそうです

【結論】発達障害の診断が増える原因は『ミラーニューロン』にあった

今回はHSPが発達障害と診断されてしまう原因と考えられるミラーニューロンについて説明しました、最後に簡単にまとめます
①『ミラーニューロン』は「脳の中の鏡」であり「モノマネ細胞」、成長段階では相手の行動を真似することで社会性を身につけることができる

②しかし、この『ミラーニューロン』が発達障害の特徴に反応し、それと似た行動を取ることで、HSPが発達障害と診断されてしまう可能性がある

今回は以上です!ではまた〜

HSPと発達障害 空気が読めない人 空気を読みすぎる人』(高田明和著)

HSP(過敏性症候群)と発達障害、ともに強い「生きづらさ」を感じる共通項があるが、その境界線はグレーゾーンでもある。
「あなたはHSPなのか発達障害なのか?」「空気が読めない発達障害と空気を読みすぎるHSP」など、HSPと発達障害の違いを整理し、生きづらさを克服する対処法をベストセラー医師が指南。

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